7月22日午前、フート省党委員会副書記・人民委員会委員長のチャン・ズイ・ドン氏は、ホンダベトナムとの会談を主宰しました。ホンダベトナム側からは、新たに就任した新社長の新井さやか氏、副社長兼生産担当取締役のドー・トゥ・ホアン氏が出席しました。

チャン・ズイ・ドン委員長とホンダベトナムの新井さやか社長との会談の様子。
会談の冒頭、新井社長は、直近の行政区再編に伴いフート省の区域が拡大したことに対して祝意を表すとともに、同省がこれまで一貫して企業活動を支援してきた姿勢に対し、感謝の意を述べました。同氏は「フート省の指導者が企業の声に耳を傾け、課題解決に迅速に対応してくださることで、ホンダベトナムが円滑に事業を展開できている」と語りました。
フート省の積極的な支援により、困難な状況下でもホンダベトナムは安定した業績を維持しており、現在ベトナム国内のバイク市場において約86%のシェアを占めています。

フート省とホンダベトナムとの作業会議
新井氏は、ホンダベトナムが引き続きベトナムの法令を順守しながら、事業の拡大と新製品の開発に取り組んでいく方針を示しました。また、環境に優しい先進技術の導入に力を入れており、排出ガス削減のため電動化技術の研究・導入を進めていると説明。特に今年4月には、フート省で初の電動バイクを製造・発売したことを紹介し、同社の電動化戦略と持続可能な開発への取り組みを強調しました。
また、新井氏は世界各国のガソリン車から電動車への移行事例を紹介し、「安全で効率的、かつ持続可能な移行のためには、段階的かつ明確なロードマップが必要」と強調しました。関係機関に対しては、十分な準備期間の確保を呼びかけるとともに、フート省に対し、同社の提案に対する支援を求めました。具体的な提言としては、ハイブリッド車にかかる特別消費税の見直しや、電動車両に関する明確な技術基準とロードマップの策定を挙げました。

新井さやか社長がトラン・ズイ・ドン委員長の新任を祝して花束を贈呈。
これに対し、フート省のチャン・ズイ・ドン委員長は、新井社長およびホンダベトナム代表団の訪問に感謝の意を表し、同社が地域の社会経済発展、とりわけ社会福祉や交通安全教育などの分野に果たしている貢献を高く評価しました。
同氏は「フート省に投資する企業は皆、フート省の“市民”と見なしている」と述べ、企業の成功は省の成功でもあると強調。今後もホンダベトナムを含むすべての企業にとって、透明性があり安定した投資・事業環境を提供していくと約束しました。
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新井さやか社長がチャン・ズイ・ドン委員長の新任を祝して花束を贈呈する
ホンダベトナムの提案に対して、ドン委員長は、同社が国の政策動向を注視しつつ、柔軟に事業計画を調整するよう促しました。また、ベトナム国内におけるハイブリッド車生産のロードマップ策定と、電動バイクの製造能力拡大についても要請しました。これは、現在進行中の「グリーン発展」トレンドに沿った対応として重要であると述べました。
最後に同主席は、今後の事業推進において何らかの課題が生じた場合には、省政府が迅速かつ適切に支援し、ホンダベトナムの持続的な成長を全力で後押しする用意があると力強く語りました。